歴史(昭和20年~現代)

目次

CONTENTS          いわき市勿来地区地域史3
                         -先人と未来人の絆を今に-

発刊のことば - 本書作成を支えた多くの方々に感謝

発刊に寄せて - 地域史三部作を祝う

彩色口絵 - 点描(てんびょう)で綴る「勿来」

はじめに - 第3巻の起点を戦争終結に求める背景


第1章の1 戦後混乱期から安定した地域社会へ



第1節 復興をめざす日本社会と地域


1 モノ不足・飢餓感の日常と社会変革
(1) 日本の戦後の連合国軍の統治
(2) 混乱のなか、引揚者の受け入れと移動する人
(3) インフレの進行を抑制する政策と財政立て直し
(4) 労働運動の高揚と変容

2 戦後教育改革と教育制度の発展

(1) 戦後の教育改革
(2) 義務教育の方針と勿来地区小・中学校の変遷
(3) 勿来地区における中等教育の変遷
(4) 黎明期の社会教育と公民館

3 戦後、住民意識の変化
(1) 住民意識と隣組の復活
(2) 解放された文化活動と地縁と関わる住民活動

4 農漁村の民主化と生産向上
(1) 農地改革で小作人を解放
(2) 秩序の安定をめざす農業施策
(3) 農業生産の増につなげる用水路の整備
(4) 目兼国有林と戦後の森林状況
(5) 漁業改革と水産業

5 日本経済の復興を担った石炭産業と勿来地区
(1) 石炭優遇政策の「傾斜生産方式」
(2) 経済変化のなか、変容する炭鉱経営

歴史の一滴①-勿来地区の炭鉱に導入された
小型蒸気機関車


第2節 経済成長で再編される産業と行政

1 朝鮮戦争が及ぼした特需景気
(1) 朝鮮戦争が引き起こした、大きな需要と景気
(2) 特需後の不景気と、続く好景気への下地

2 エネルギー政策の転換と石炭活用
(1) 常磐炭の活用方法を検討
(2) 低品位炭の活用を目的に火力発電所を建設
(3) 発電所設置後の石炭活用

歴史の一滴②-「常磐」という名称の消長
時を飾る写真館①-皇太子ご夫妻の来訪

(4) 地域が一体となって常磐地区総合開発を推進

3 戦前に課題となっていた社会資本が整備
(1) 生活向上をめざし、上水道の整備
(2) 災害を契機に進む、河川改修


第3節 『昭和の大合併」で勿来市が誕生

1 戦後10年を軸とした地域間の距離感覚
(1) 進む国道6号の整備

2 戦後日本の行財政再編を促した大合併
(1) 「昭和の大合併」をめぐる状況

3 勿来市合併に至る道のり
(1) 合併時における3町2村の状況
(2) 「勿来市」合併の概要
(3) 勿来市の合併を祝って

時を飾る写真館②-市民こぞって合併を祝う

(4) 「昭和の大合併」がもたらしたもの


※ 以下続く
第1章の2 地域社会を大きく変えた高度経済成長(前期)


第1節 産業の大転換と石炭産業の衰退

1 高度経済成長前期の特性
(1) 急速に成長する日本経済
(2) 飛躍的に伸びる勿来市の工業

2 工業化に向けた社会資本の整備
(1) 地域開発の拠点となった高柴ダム
(2) 工場地帯に大量の水を供給した工業用水道

3 好景気下、斜陽化する石炭産業
(1) 石油、外国炭との競争
(2) 好景気に促される石炭産業

時を飾る写真館③
-炭鉱の各部門を支える多くの人々

時を飾る写真館④
-「一山一家」を紡ぐ炭鉱の生活

(3) 炭鉱内から噴出する天然ガスの開発

4 商業・観光を通じた交流人口の増
(1) 菊多平野内外でまとまる勿来市の商業
(2) 「観光勿来」の確立をめざして

時を飾る写真館⑤
-夏へいざなう海水浴の記憶

5 開発で変容する農業
(1) 工業化のなかの農業
(2) 農村社会の変化を促した工場進出


第2節 税収増を背景に事業拡大する市政


1 厳しい行財政を強いられる合併後の勿来市
(1) 財政再建団体指定下の市政運営と指定解除
(2) 新しい市庁舎を建設

2 新しい都市づくりと事業創出
(1) 都市計画の概要
(2) 文化の拠点・市民会館を建設


第3節 高度経済成長が変えた生活様式

1 生活の豊かさに促される考え方
(1) 社会変化とともに変わる住民意識

時を飾る写真館⑥
-“遊びの時間”が止まらない子どもたち

(2) 生活様式の変化が市民意識や行政施策に反映
(3) 簡易・上水道の整備、拡張、統合
(4) 福祉向上に向けた施策

2 街の形態や日常行動を変える交通体系の再編
(1) 交通体系を変えた「車社会」の出現
(2) 公共交通を担う鉄道、バス
(3) 渋滞が増え、急務となった道路整備
(4) 貨物輸送の鉄道と自動車

3 情報通信、映像の発達
(1) 日常生活に浸透する情報通信
(2) 生活スタイルを変えたテレビ
(3) 映画の全盛期と衰退期

歴史の一滴③-映画の中の「勿来」

4 災害からまちを守る
(1) たび重なる災害と防災対策
(2) 安心・安全を担う消防


第4節 激変する生活慣習、行事、祭り

1 変わりゆく生活
(1) 解けていく地縁、世代間のつながり
(2) 地縁による青年組織の解体
(3) 婚礼、葬祭の場
(4) 出稼ぎによる茅屋根の葺き替え

2 変わりゆく年中行事、祭り
(1) 生活様式の変化に促されて旧暦から新暦へ移行
(2) 伝統芸能、祭り
(3) 年中行事
(4) 浜降りの神事



第1章の3 産炭地、新産業都市の指定といわき市合併

第1節 石炭産業の衰退、疲弊と救済策

1 石炭不況で相次ぐ炭鉱閉山
(1) 閉山を促す国の方針
(2) 勿来地区の炭鉱閉山と地域疲弊

2 産炭地指定と活性化策
(1) 地域指定と勿来市
(2) 大日本炭礦勿来礦の閉山と跡地活用


第2節 新産業都市の指定といわき市合併

1日本で初めて全国規模の地域開発指定
(1) 工業開発の拠点地づくり
(2) 地域開発に夢を託す新産業都市

2 いわき市広域合併へ向けた道のり
(1) 新産業都市と合併

歴史の一滴④-「石城」「磐城」「いわき」

(2) いわき市合併に至る過程
(3) いわき市合併の背景に存在するもの


第1章の4 地域住民の生活意識を変えた高度経済成長(後期)


第1節 長年の習慣を一変させた豊かさ志向

1 活発な産業活動と将来の地域計画
(1) 大量生産・消費が日本全体の生活を底上げ
(2) まちの将来像を描く都市計画
(3) 工業が地域の変貌を牽引
(4) 商業活動の拡大とチェーン店の進出

2 産業活動から派生する生活環境の歪みと対応
(1) 大量生産・消費が生んだ弊害
(2) ごみ排出量に追いつかない施設整備
(3) 大量生産の歪みとして生まれた「公害」

3 いわき地方中・南部に恵みをもたらす水源
(1) 工業化をさらに促進する四時ダム
(2) 新たな水道水源の確保と施設の充実化

4 余暇の活用と観光産業の発達
(1) 広域観光ルートの確立
(2) 誘客のため観光地整備を促進
(3) 県立自然公園をめぐる環境保全と観光開発

5 社会教育や体育の施設充実へ
(1) 勿来地区に体育施設を建設
(2) 社会教育施設の整備


第2節 日常を変えた交通体系と道路整備


1 鉄道・バス交通から自動車交通へ
(1) 自動車に駆逐される公共交通
(2) 交通事故防止のためのさまざまな施策

2 進む幹線道路の整備
(1) 交通体系を変えた国道6号常磐バイパスの建設
(2) 起点・路線を変えて整備される国道289号


第3節 社会変容のなかの農林水産業

1 自立する農業をめざし
(1) 「米」中心からの脱却を図る施策
(2) 進む農業の機械化
(3) 都市化のなか、農業水路環境を整備
(4) 農業団体における合併による組織強化策
(5) 高度経済成長期下の林業

2 内外の厳しい環境にさらされる漁業
(1) 「採る漁業」から「育てる漁業」へ
(2) 勿来地区の漁業形態と組織


第4節 都市化で変わる「街」のかたち

1 積極的に都市化と郊外化を誘導
(1) 土地区画整理事業による秩序ある都市づくり

歴史の一滴⑤-地名に付けられる「丁目」

(2) 都市の郊外化と空洞化

2 都市規模をあらわす人口集中地区(DID
(1) 市街の大きさをあらわす指標
(2) 勿来地区DIDにみる市街構造の変化



第1章の5 低成長下におけるまちづくり

第1節 「地方の時代」のなかの勿来地区

1 安定経済成長からバブルを経て低成長へ
(1) 国際協調のなかで揺れる日本経済
(2) バブル経済、高速交通時代と地域
(3) バブル経済の崩壊と経済低成長時代

2 拡散する都市と住民生活
(1) 道路を中心とした商業の展開
(2) 勿来地区の人口推移と移動
(3) 増える一方の自動車利用と公共交通の衰退

3 経済流動化のなか、活性化を模索する地域
(1) 自然環境との調和を活かした施策の展開
(2) 「観光なこそ」の活性化を模索
(3) 組織再編で強化を図る第一次産業


第2節 市民運動から発展したまちづくり

1 少子高齢化、核家族化などが反映した社会
(1) 市民の率先参加で行政施策をサポート
(2) 時代とともに変容する生活や行事、市民運動
(3) 少子高齢化の進行と地域社会
(4) 健康増進・体育施設の充実

2 「地域おこし」が拡大して「まちづくり」へ
(1) 地域おこし以降の歴史的過程
(2) 勿来地区における「まちづくり」の系譜
(3) 「まちづくり」に位置づけされる鮫川
(4) 新しいカタチのまちづくり活動
(5) 時代を反映する行政と市民運動の連携

3 勿来地区における「まち」の意識
(1) 私たちの住む「まち」とは
(2) 「まち」に対する住民意識

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